短歌
弘法の風呂に五体は癒される
一礼してはかかり湯をかく
伝説らしいいが、弘法大師がくれたお湯と聞く、ありがたい、自然と一礼したくなる、帰るときも、また一礼しては家路へ急ぐ。
一礼してはかかり湯をかく
伝説らしいいが、弘法大師がくれたお湯と聞く、ありがたい、自然と一礼したくなる、帰るときも、また一礼しては家路へ急ぐ。
短歌
供物乗せ名残を惜しむ精霊の
船はまもなく大河へ流る
送り火を焚き供物を載せ、精霊船を流す、浄土へと無事帰り着くように、名残を惜しみつつ、盆のみでなく、一年中先祖を忘れずに心の中に宿したい。
船はまもなく大河へ流る
送り火を焚き供物を載せ、精霊船を流す、浄土へと無事帰り着くように、名残を惜しみつつ、盆のみでなく、一年中先祖を忘れずに心の中に宿したい。
短歌
おはようと交わす笑顔に和まさる
職場の花はまだ八十五歳
職場の花はまだ八十五歳、いまだに現役だ、達者である。いろいろなことに励まされる老人力が有る
職場の花はまだ八十五歳
職場の花はまだ八十五歳、いまだに現役だ、達者である。いろいろなことに励まされる老人力が有る
短歌
満天の星も恋する秋の夜に
ラジオに流れる鈴虫の声
星がきらめいて美しい、きらめきの音も聞こえそうだ・・どんな音・・鈴虫の鳴き声もいい、もう秋だ・
ラジオに流れる鈴虫の声
星がきらめいて美しい、きらめきの音も聞こえそうだ・・どんな音・・鈴虫の鳴き声もいい、もう秋だ・
短歌
蒸し暑くうちわで扇ぐ独り寝に,
丑みつ時の生温き風
プラスチックでなく、竹でできたうちわ・・そこに薄暗い裸電球の明かり扇げば生暖かい風、そんな夏も終わる。
丑みつ時の生温き風
プラスチックでなく、竹でできたうちわ・・そこに薄暗い裸電球の明かり扇げば生暖かい風、そんな夏も終わる。
短歌
朝顔の花は咲けども病める日は
心のとびらまだ半開きなり
病める日はとにかくゆうつだ、何をしても気が進まない、庭先の朝顔は見事に咲いたと言うのに、心はまだそっと半開き
心のとびらまだ半開きなり
病める日はとにかくゆうつだ、何をしても気が進まない、庭先の朝顔は見事に咲いたと言うのに、心はまだそっと半開き
短歌
赤とんぼ船頭するごと精霊の
船の船先についと止まり来
盆の頃になるとトンボが飛び交う、あたかも浄土へ案内するごと、精霊の船に今はもう、このような風習も無くなった、赤とんぼやはり古里はいい。
船の船先についと止まり来
盆の頃になるとトンボが飛び交う、あたかも浄土へ案内するごと、精霊の船に今はもう、このような風習も無くなった、赤とんぼやはり古里はいい。
短歌
惜しみつつ送り火揺らぐうら盆に
吹く風やわく秋近づきぬ
ちちははたち、先祖の送り火をたく、その火が風に揺らぐ、今年ももうすぐ秋だ、かぜもひんやりとやわらかい。
吹く風やわく秋近づきぬ
ちちははたち、先祖の送り火をたく、その火が風に揺らぐ、今年ももうすぐ秋だ、かぜもひんやりとやわらかい。
短歌
今あらば男盛りの若武者と
うれいの深き天に任せぬ
若くして逝った友、今あればと悔やまれる、恋や家庭もほしかったろうにと・・うら盆につくづく思う。
うれいの深き天に任せぬ
若くして逝った友、今あればと悔やまれる、恋や家庭もほしかったろうにと・・うら盆につくづく思う。
短歌
わずかなるビルの隙間の夏空に
見えて隠れる大花火咲く
伸び伸びした夜、空ならまだしも都会のビルの隙間に見上げた大花火・・ここにも夏があったそれも見え隠れつつ
見えて隠れる大花火咲く
伸び伸びした夜、空ならまだしも都会のビルの隙間に見上げた大花火・・ここにも夏があったそれも見え隠れつつ
短歌
手種して手塩にかける赤米に
伝えし人の顔の見え来る
古代米に出会った、遠い昔から伝わるといふ・・なにかしら心改まる、そして伝えしひとの顔や声を身近に感じる。
伝えし人の顔の見え来る
古代米に出会った、遠い昔から伝わるといふ・・なにかしら心改まる、そして伝えしひとの顔や声を身近に感じる。
短歌
風吹かば支えし紐も張りつめて
太き南瓜のゆらりと揺れる
風と紐と南瓜、それぞれが一つとなり自然がある、それを見ている自分が居る・・切り離せない
太き南瓜のゆらりと揺れる
風と紐と南瓜、それぞれが一つとなり自然がある、それを見ている自分が居る・・切り離せない
短歌
自閉児と遊びて学ぶ草野球の
軟きルールにベースは五つ
なかなか心を開いてくれない子供たちでも、野球しようと引っ張り出す、いつも目線で遅く走る子にベースは五つそろえた
軟きルールにベースは五つ
なかなか心を開いてくれない子供たちでも、野球しようと引っ張り出す、いつも目線で遅く走る子にベースは五つそろえた
短歌
地下足袋もぬがずごそごそ座敷這い
田植え終えたと病む母に告ぐ
老いてそして病床に居る母、田植えの頃になると緑や泥がにほってくる、やはり気になるのだろう・・なれぬ息子たちの田植え、白き手もやがて節くれるであろう
田植え終えたと病む母に告ぐ
老いてそして病床に居る母、田植えの頃になると緑や泥がにほってくる、やはり気になるのだろう・・なれぬ息子たちの田植え、白き手もやがて節くれるであろう
短歌
ふる里の棚田はすでに田植え終え
緑豊に風は吹きそそぐ
ありふれた言葉に使い方、平明だがやはり自然はいい・・田植え終わりし頃
緑豊に風は吹きそそぐ
ありふれた言葉に使い方、平明だがやはり自然はいい・・田植え終わりし頃
短歌
夕あかり使いきるまで田植えなり
まわりの田にも人影動く
夕方ぎりぎりまでの田植え仕事、腰の痛さもこらえつつ、隣の田にも人影の動く、おきならしき足取り・・
まわりの田にも人影動く
夕方ぎりぎりまでの田植え仕事、腰の痛さもこらえつつ、隣の田にも人影の動く、おきならしき足取り・・
短歌
風吹かばまるく丸まり朝露の
光呼び寄せ光を放す
笹の葉に五月雨の雫がコロコロと風に運ばれている、我もせず、そして光を放す、自然の美しさ・・・
光呼び寄せ光を放す
笹の葉に五月雨の雫がコロコロと風に運ばれている、我もせず、そして光を放す、自然の美しさ・・・
短歌
むらさきに咲きて広がるあじさいの
色にまみれて夕陽は沈む
梅雨の時間はありがたくうれしい、少し遠出して見る、やはり梅雨の花紫陽花に出会う、あたり一面紫色だ、夕陽までもが・・・
色にまみれて夕陽は沈む
梅雨の時間はありがたくうれしい、少し遠出して見る、やはり梅雨の花紫陽花に出会う、あたり一面紫色だ、夕陽までもが・・・
短歌
五月雨のすだれを潜りかたつむり
青葉を這いて旅に出てゆく
雨の日に庭を眺めていると、カタツムリに出会った、紫陽花も美しい、そこにカタツムリ、どこへゆくのだろう、生きる力が美しい。
青葉を這いて旅に出てゆく
雨の日に庭を眺めていると、カタツムリに出会った、紫陽花も美しい、そこにカタツムリ、どこへゆくのだろう、生きる力が美しい。
短歌
ゆらゆらと侘びしきまでの蛍火の
消ゆると思えばまた灯りだす
近くに清らかな小川が流れている、田舎では有るがゆっくりと時も流れている。今は蛍の明かりに涙する。じっとじっと吸い込まれる
消ゆると思えばまた灯りだす
近くに清らかな小川が流れている、田舎では有るがゆっくりと時も流れている。今は蛍の明かりに涙する。じっとじっと吸い込まれる
短歌
根性の意志もつごとく夏草の
引き抜く先に畑を被いぬ
自然の変化を感じ、自然な心と融和する時「ほっと」する、でも夏草の生い茂るのには困ったりもする、梅雨の晴れ間の草取りに一首
引き抜く先に畑を被いぬ
自然の変化を感じ、自然な心と融和する時「ほっと」する、でも夏草の生い茂るのには困ったりもする、梅雨の晴れ間の草取りに一首
短歌
あふれだす五右衛門風呂のひび割れは
我の生き様吸い込みてゆく
永い事使用されてきた五右衛門風呂のひび割れに、あふれた湯が吸い込まれてゆく、日常の感覚までも浄土のごとくに・・・
我の生き様吸い込みてゆく
永い事使用されてきた五右衛門風呂のひび割れに、あふれた湯が吸い込まれてゆく、日常の感覚までも浄土のごとくに・・・
短歌
ゆったりと心を癒す湯の中に
屈折したるわが身をまかす
屈折しているのは私自身なのか・・それとも疲れた五体なのか・・判らないがお湯はいい・・ゆっくりと手のひらを広げてみる、そこに何かを感じてつぶやく・・
屈折したるわが身をまかす
屈折しているのは私自身なのか・・それとも疲れた五体なのか・・判らないがお湯はいい・・ゆっくりと手のひらを広げてみる、そこに何かを感じてつぶやく・・
短歌
留守電の再生消して眠る時
給いしひとの顔に見え来る
電話の用件は色々ある、一日の終わりのように眠る時給いし人の顔を重ね見る・・・気ぜわしいのかも知れない。
給いしひとの顔に見え来る
電話の用件は色々ある、一日の終わりのように眠る時給いし人の顔を重ね見る・・・気ぜわしいのかも知れない。
短歌
機を降りて人込み歩く足取りは
既に都会のリズム持ちたる
久しぶりに上京に身も心もうきうきだ、お国訛りも標準語に、足取りも軽く都会の人になったつもりでお笑ものだ。
既に都会のリズム持ちたる
久しぶりに上京に身も心もうきうきだ、お国訛りも標準語に、足取りも軽く都会の人になったつもりでお笑ものだ。
短歌
つくろえど隠し切れない籐椅子の
窪みに見える我の生き様
物を大切にする、壊れたら修理もする、当たり前のことだが・・・何気なく目に入る椅子の窪みの深さが気になった朝夕に腰掛ける椅子に・・
窪みに見える我の生き様
物を大切にする、壊れたら修理もする、当たり前のことだが・・・何気なく目に入る椅子の窪みの深さが気になった朝夕に腰掛ける椅子に・・
短歌
独り居の侘しさ誰に語らむや
温もりほしき花冷えの夜
人はみな、春うらら春に浮かれて楽しげに、でも時になんとなく、独り居はむなしくなってくる、楽しかったことも、そして、愚痴る人もいない、寝床も冷たい花冷えの夜。
温もりほしき花冷えの夜
人はみな、春うらら春に浮かれて楽しげに、でも時になんとなく、独り居はむなしくなってくる、楽しかったことも、そして、愚痴る人もいない、寝床も冷たい花冷えの夜。
短歌
減反を続けて荒れし田の畔に
野いちごの花白くまばゆし
その昔、緑豊かな古里だった今は、減反を続けて、あれるにまかす田となった。野いちごの花の白さがやけにまぶしい。
野いちごの花白くまばゆし
その昔、緑豊かな古里だった今は、減反を続けて、あれるにまかす田となった。野いちごの花の白さがやけにまぶしい。
短歌
断ち切れぬ思いのごとくガソリンの
値上げに騒ぐひと日となりぬ
マスコミがガソリンの値上げに騒ぐ。わが故郷も、野にも山にまでも。それはたとえ世相だとしても断じて断ち切れぬ思いだ。
値上げに騒ぐひと日となりぬ
マスコミがガソリンの値上げに騒ぐ。わが故郷も、野にも山にまでも。それはたとえ世相だとしても断じて断ち切れぬ思いだ。
短歌
ジャスミンのわずかに香る母の日に
ははの知らない夏始まりぬ
赤いカーネーション。子供の頃は気にしたが、今はそれなりに赤も白も愛でている。母の日はやっと来た、気づくとジャスミンの香りがわずかにした、そしてもう夏の始まりだ。
ははの知らない夏始まりぬ
赤いカーネーション。子供の頃は気にしたが、今はそれなりに赤も白も愛でている。母の日はやっと来た、気づくとジャスミンの香りがわずかにした、そしてもう夏の始まりだ。
















